遺言書を作成するべき人・しなくてもよい人とは? | 広島の司法書士めぐみ法務事務所  

遺言書を作成するべき人・しなくてもよい人とは?

遺言書作成のメリット・デメリット

遺言書を作成することには次のようなメリットとデメリットがあります。
概ねメリットのほうが多いといえます。

遺言作成の主なメリット

  • 相続財産を巡る紛争を防止することができる
  • 相続人による財産承継事務が容易になる
  • 法定相続人以外の方に相続財産を渡すことができる

遺言書があることで完全に相続人間の争いを防止できるわけではありませんが、相続を巡る紛争の予防にとっては遺言書作成は最も有効なものであるといえます。亡くなられた方の最終の意思を相続財産の分配に反映をさせるためには、なにより遺言書に作成が最重要です。
また、事務手続面では、遺言書に遺言執行者を定めることにより、相続開始後の財産承継手続きをスムーズに進めることができます。相続について相続税の申告期限との関係で手続きを速やかに進める必要がある場合もあり、相続人の手続面と心理面での負担を大きく軽減することが可能です。
さらに、法人や内縁関係の方など、法定相続人以外の方へ財産を残したい場合には、遺言書にその旨と定めることにより、財産承継を実現することができます。

遺言作成の主なデメリット

  • 公正証書遺言を作成する場合に費用がかかる(10万円前後)
  • 公証役場証書遺言の場合には公証人と証人に遺言の内容を話さなければならない

遺言書作成のデメリットは、公正証書遺言で作成する場合や自筆証書遺言の文案作成を司法書士に依頼した場合などに手続費用が発生するということがあります。概ね5~10万円が費用の相場となります。ただし、遺言を作成せずに相続争いが生じてしまった場合は、100万円を超える弁護士費用がかかることもしばしばあります。紛争の事前予防費用と考えれば、10万円前後の費用はそれほど高額であるとはいえないでしょう。
また、遺言の内容が公証人と証人2名に明かされてしまうという点については、公証人が遺言書の内容を他言することはありえませんし、証人も当事務所の司法書士2名が担当しますので、職務上の守秘義務から他者に明かされることはありません。

遺言書を作成しなくてもよい人とは?

以上のメリット・デメリットを踏まえると、遺言書を作成しなくてもよい方というのは、相続に関して争いが生じるおそれがない方ということになります。例えば、相続人が一人しかいない場合(配偶者が先に亡くなっていて子どもが一人の方)などですが、死亡の前後によっては相続人が変わってしまうので、「絶対に相続争いが生じない」という状況は少ないといえます。

遺言書を作成すべき人とは?

結局のところ、遺言書の作成はほぼ全ての方がしておくべきであるといえます。ただし、次のような方は特に遺言書の作成をおすすめします。

  • 相続人の間で仲が良くない人が存在する
  • 相続人に連絡がつかない人が存在する
  • 相続人の人数が多い
  • 子供がおらず、兄弟が相続人になる
  • 相続人ではない人に財産を渡したい

上記の場合に当てはまる方は遺言書を残しておくことを強くおすすめします。
遺言書は内容次第では、意図したとおりの効果を得られないことがあります。
遺言書を作成される場合には、専門家にご相談のうえ作成されるとよいでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA