遺産分割調停の後は相続登記を忘れずに!調停が終わった後の登記手続き | 広島の司法書士めぐみ法務事務所  

遺産分割調停の後は相続登記を忘れずに!調停が終わった後の登記手続き

調停とは

相続による遺産分割協議がまとまらなかったときや、離婚をしたいのに相手と話の折り合いがつかなかった時には、裁判所を利用して「調停」を行います。
調停とは、裁判のように勝ち負けを決める手続きではなく、話し合いにより、紛争をお互いが納得するところで合意する手続きです。
調停は、①自分で申し立てる、②司法書士に申立の書類の作成のみ依頼をして話し合いには自分で行く③弁護士に依頼し、話し合いにも代理して行ってもらう、のいずれかの方法をとることができます。
調停が成立すると、合意の内容が調書に書かれます。この内容には、確定した判決と同一の効力があります。
調停調書がもらえると、一安心・・・ですが、もしご自身が不動産を取得する内容の場合には、調停の後に必ず登記を行いましょう。

遺産分割調停が終わったら、相続登記が必要です。

相続が起こり、相続人間で遺産分割協議がまとまらなかった場合に行われるのが「遺産分割調停」です。調停の中で、不動産を取得することになった場合には、相続登記を忘れずに行いましょう。調停が成立しても、不動産の登記が自動的にされるわけではありません。
遺産分割調停で不動産を取得する場合は、調停調書の中に、「○○(相手方の相続人)は、▲▲(不動産を取得する当事者)に対し、別紙不動産について、〇年〇月〇日相続を原因とする所有権移転登記をする。」という記載をしてもらいます。そして、その記載があれば、不動産の取得者から単独で、(他の相続人の協力を得なくても)相続登記をすることができるのです。

なぜ、相続登記を忘れてはいけないのか

「裁判所で遺産分割について決めたのだから、登記を急ぐ必要はないのではないか?」「もう自分のものだと裁判所のお墨付きをもらったのだから、登記するのを忘れてしまっても大丈夫なんじゃないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
なぜ忘れてはいけないかというと、「相続登記せずに放置しておくと他の相続人から嫌がらせを受ける可能性がある」からです。

嫌がらせとは、具体的には、遺産分割が終わった不動産に「法定相続による登記」といって、相続人全員の名義で登記されてしまう可能性があります。
法定相続登記は、通常は遺産分割協議をまだ行っていない段階で、不動産の権利を保全するためにするのですが、これを悪用されることがあるのです。
なぜこのようなことが起こるかと言うと、裁判所と法務局は判決の情報を共有していないので、登記申請を受け付ける法務局としては、「その不動産につき裁判があったかどうか」ということは分からないのです。
この嫌がらせは、遺産分割調停の場合だけではなく、普通に相続人間で遺産分割協議をする場合にも言えることなのですが、調停になったり裁判になった場合には、相手方が最終的に決まった内容に納得がいかず負の感情を抱いている場合があるので、特に注意して早めに登記をする必要があります。

では、もし「法定相続」の登記を申請されてしまったらどうすれば良いのでしょうか?
もちろんこの登記は無効です。しかし、法務局に「無効だから消してください」と一人で言いに行っても、残念ながら登記を抹消することはできません。

相続人全員で「法定相続登記は無効でした」として登記申請をするか、もしくは今度は「所有権移転登記の抹消登記請求訴訟」つまり、「法定相続の登記は無効だから抹消してください」という裁判をしなければならないのです。

せっかく遺産分割調停が終わっても、また裁判・・・とほほ・・・。という目に遭いたくないですよね。

調停や裁判が終わったら、最後まで気を抜かず、登記はなるべく早めに行いましょう!

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