いい不動産屋さんとは?~不動産売却時の仲介業者の探し方~ | 広島の司法書士めぐみ法務事務所  

いい不動産屋さんとは?~不動産売却時の仲介業者の探し方~

売却時の不動産屋さんはどう選ぶ?

不動産を売りたい時に、不動産屋さんはどう選びますか?
買う時は、「不動産屋選び」というよりは、物件の立地条件や、建物の外観、内装などを見て「物件選び」をする感覚ですよね。
しかし、売る時に不動産屋を探そうと、周りを見渡してみると、不動産屋さんはたくさんあります。テレビCMなどで目にする、全国規模の大手不動産屋さんから、地域に根差した不動産屋さんまで、多岐にわたります。
購入時ももちろんですが、売却時にも良い不動産屋さんに出会いたいですよね。
司法書士なりに、いい不動産屋さんとの出会い方について、検討しました。

一番高く査定を出してくれた不動産屋さんに頼めばいいというわけではない

不動産屋探しで陥りがちなのが、「複数社に査定を出してもらい、一番高い値をつけてくれた不動産屋にする」というものです。
もちろん、売ろうとしている物件がとても価値の高いもので、誰もが欲しがるような、例えば駅前徒歩数分のマンション等であれば、それでも良いでしょう。しかし、立地条件があまりよくない場合には、この方法は使えません。
不動産は「売りたい」と「買いたい」の一致により、売買が成立します。いくら不動産屋さんが高く査定を出してくれたとしても、その値段で買ってくれる人を見つけて来れなければ意味がないのです。

例えば、とても高価な美術品を持っていて、それを売りたいと考えていたとします。数人のお宝鑑定人に鑑定してもらい、一番高い値をつけてくれた人に、売却を任せることにしても、その値段で「欲しい」という人を見つけてきてくれる保証はありません(鑑定した人が買い取ってくれるなら話は別ですが)。一番高い値段をつけた鑑定人が、積極的に広告を打ち出す人物ではなく、例えばインターネットの販売サイトに掲載しただけで、実際に売り込みをかけたりしない人物であれば、買いたい人が見つからないかもしれません。

大切なのは、「高い値段で売り出してくれること」ではなく、「買いたい人を見つけてきてくれること」です。その美術品を価値の分かる人のところへ持って行って、「こんなお宝があるのですが、どうですか?」と売り込んだり、もともと美術品に興味のある人たちとのネットワークがあり、「この美術品、あの人がほしいと言っていたものに似ているな」とアンテナを張り巡らせている人に売却を託すべきです。

そういう面で考えると、例えば複数社査定を取って、一社だけ異常に高い査定だった、という場合は要注意です。会社によっては、売買が成立する前の「媒介契約(不動産を売りに出すための契約)」が不動産営業マンの成績になることがあります。媒介契約を取るために、査定を高く出していることもないとは言えないのです。
ただ、査定が高かった不動産屋さんだけが持っている情報もあるかもしれませんので、「どうして他の会社より査定が高いのか?」を聞いてみるといいですね。

会社形態ごとの特徴

あくまで当事務所の主観ではありますが、大手不動産会社、地域に根差した不動産会社それぞれの特徴を挙げていきます。

大手不動産会社はコンプライアンスがしっかりしている

大手不動産会社の良いところとしては、「コンプライアンスがしっかりしている」ということです。契約書のチェックなどは営業担当者とはまた別の、本部の担当部署が行っている場合が多く、トラブルを極力発生させないような仕組みが全体として取られています。また、例えば施設へ入居する高齢者向けに特化した売却サービスなどを行っている会社もあり、マーケットのニーズを意識したサービスを仕組み化することで、お客さんが集まってくるところもあります。
難点といえば、大手なので、営業マンの人数も多く、新人からベテランまで、数多くいるので、どの営業マンに当たったかによって、サービスの質に差が出やすいことです。
売却といっても、売買契約にあたり、確定測量を行ったり、建物が残っている場合は残置物の撤去や解体、仲介手数料等、売主側にも意外とお金がかかります。ですので、担当者の対応によっては取引に不安を感じることもあるのです。
なぜ担当者によって質が変わることがあるのかというと、不動産業界の慣習上、営業マンは「売上成績主義」な部分があり、社内の教育制度を充実させるよりは「できる営業マンの背中を見て学ぶ」ようなスタンスだったからです。現在の「やり手営業マン」達はかつて教育体制がなくとも自ら学び、たたき上げで実力をつけてきた人たちなのです。
時代の流れが変わり、会社として一定レベルのサービスの提供が必要となった今では、社内でグループ制度を設ける等、教育にも力を入れている大手不動産会社も多いです。

地元の不動産屋さんはネットワークが強い

地元の不動産屋さんは、その地域に特化しており、不動産屋同士の横のつながりも強く、「売りたい」「買いたい」の情報をたくさん持っていることがあります。また、社長自身が対応してくれるケースも多いので、取引に際して不安になることも少なくて済みます。ただし、不動産屋さんごとに、社長の色が強く出ている場合はあるので、相性が大切です。

もし物件を購入した時の不動産屋さんが今でもあるようなら、同じところに売却の話を持っていくことも良いでしょう。「一度買った不動産を売るために持っていきにくい」と考えることはありません。むしろ、「また取引を任せてもらえた」と喜んでいただけます。
大手不動産会社の場合にも同じことが言えますが、大手は支店が多いため、購入当時の営業担当者が異動している場合もあります。

ご縁を信じてまずはお願いしてみることも大切。ただし契約形態はよく考えること

結局のところ、不動産屋さんとの出会いはご縁やタイミングに頼るところもありますので、まずは一社にお願いしてみて、もし他のところにお願いしたくなったら、不動産屋を変えるつもりであまり気負わずに考えた方が良いです。

ひとまずお願いしてみる場合に気をつけたいのが、媒介契約を締結する際の契約形態です。
媒介契約には、3種類の形態があります。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

このうち、一般媒介契約は、一度に複数の不動産業者と契約をすることができます。専任媒介契約と、専属専任媒介契約の違いは、もしご自身で「買いたい」という人を見つけることができた場合に、不動産業者を経由せずに契約ができるかどうかの違いです。専任媒介契約の場合は、不動産業者を経由せずに契約をすることができますので、例えば媒介契約を結んだ後でも「親戚に売ることになったので、仲介は結構です」と断ることができます。

3つの中でどれが良いのかを考えた際に、一見、複数の業者に一度に頼める「一般媒介契約」が良いようにも思えますが、複数の業者に依頼する分、頼まれた側の本気度がどうしても弱まってしまいます
専任媒介契約や専属専任媒介契約の方が、依頼された不動産業者は「自分たちだけに任せてもらえた」ので嬉しいですし、せっかく買い手を探してきたのに、別の業者が先に買い手を見つけていた、ということもないので意気込みが違います。「でも、一度専任で契約したら、その不動産業者以外は選べないのか?」と言うとそうでもありません。専任媒介契約や専属専任媒介契約の契約期間は最長三か月ですので、三か月経ったところで、同じ不動産業者と契約の更新をするか、他の不動産屋さんにお願いするかを決めることができます。
ですので、個人的にはまずは良いと思った不動産屋さんと「専任媒介契約」を締結し、三か月間売りに出してもらい様子を見たあと、次の三か月をどうするか決めるのがいいと考えています。

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